前の記事で、「戦後間もない時期に、私たちはワクチンによって、アレルギー疾患や、自己免疫疾患を発症しやすい体質に変わってしまっていた。」と書きました。しかし、その後更にワクチンに結びついたアレルギーを探索したところ、ワクチンによる影響はアレルギー疾患や、自己免疫疾患だけにとどまらない事が分かって来ました。現時点で見つかったものだけで、約30の遺伝子・遺伝子グループの働きがワクチンによって阻害されていると考えられます。現在増加して来ているほとんどの慢性病の種はワクチンによって植え付けられたと言って間違いないと思われます。
上記の探索によって見つかった多くのアレルギーの組み合わせを見ていた時、どのアレルギーにも必ず含まれている遺伝子がある事に気が付きました。それは、「TSC1、TSC2」と言う遺伝子でした。この遺伝子は、結節性硬化症(TSC)の原因遺伝子として2000年前後に同定されたようですが、単に結節性硬化症(TSC)を引き起こすと言うだけでなく、細胞内における複数のシグナル伝達に関わり、生活習慣病にも大きく関わっていると推測されているようです。
がん抑制メカニズムの解明と応用 TSC1遺伝子ならびにTSC2遺伝子
https://www.nodai.ac.jp/journal/research/yamamoto/0806.html
上記の探索によって見つかったアレルギーを、
グループA:TSC1に結びついた遺伝子グループ
グループB:TSC2に結びついた遺伝子グループ
グループC:(TSC1&TSC2)に結びついた遺伝子グループ
に分類してみると以下のようになります。
■グループA:「TSC1」に結びついた遺伝子グループ
<関係する疾患>
1) TSC1 結節性硬化症他
2) PHOX-2B 便秘・巨大結腸症
3)(PHOX-2B+SOX10) 便秘・巨大結腸症
4)(p16+UVSSA) 慢性疲労
5)(Rev7+Tdrd12+Tmem48) 不妊症
6) ABCA1 HDL欠損症
■グループB:「TSC2」に結びついた遺伝子グループ
<関係する疾患>
1) TSC2 結節性硬化症他
2)(CRTC1+PEP) 短期記憶障害
3) SOCS1 じんましん他
4)(SOCS1+EP3) リンパ浮腫他
5) Mina アレルギー疾患
6) AIRE 自己免疫疾患
7) A20 自己免疫疾患
8) TRAF5 自己免疫疾患
9) FBN1 マルファン症候群
10) AGT1 シスチン尿症、胆石
11) APC 大腸がん
12) B-raf がん
13) CDH13 がん
14) ADH2 アルコール代謝不全
15) ABCA9 不明
16) ABCB1 異物排出機能不全
17) ABCF3 神経機能障害
18) ABCG8 シトステロール血症
■グループC:「TSC1&TSC2」に結びついた遺伝子グループ
<関係する疾患>
1)(TSC1+TSC2) メタボリックシンドローム?
2)(MagEX1+EGF受容体) アレルギーを生みやすい
3)(Menin+Fezf2+BACH2) 免疫疾患
4)(ABCA13+HTR2C) 統合失調症
5)(ALOXE3、TGM1) じんましん・アトピーなど
6)(2B、EDNRB、GDNF、SOX10、ZFHZ1B) 便秘・巨大結腸症
これらのワクチンに結びついたアレルギーは、全員が共通して持っていて、持っているからと言ってすぐに病気になる訳ではないようです。病気の種は全員が共通に持っていても、どの種に水をかけて芽を伸ばすかは、その人の行動によるところ大な訳です。ただし、種から芽が出ただけではまだ病気にはならず、さらにアレルギーを積み重ねて成木まで成長すると初めて病気になると言う理屈のようです。そして、「TSC1、TSC2」には、このアレルギーを一気に量産する働きがあるようです。
たとえば、TSC2に結びついたアレルギーがあったとして、そのアレルギーの起源に近い「薬」を飲むことによって新たなアレルギーが生まれたとします。すると、TSC2は、新しく生まれたアレルギーを、上の「グループB」の全ての遺伝子に結びつけて複製してくれるようなのです。つまり、ここで飲んだ「薬」が「トリガー」となって、アレルギーが量産される仕組みがあるようなのです。あたかも、病気の種から、芽を通り越して一気に成木に成長させてしまう、何とも怖い仕組みです。
アレルギーを量産させた「トリガー」は、人それぞれですが、やはり「薬」であることが多いです。そして、必ずしも自分が原因を作った訳でなく、両親や祖父母から引き継いでいるケースも多いようです。私の場合も「カビ+セレコックス+レバミピド」の組み合わせがトリガーの一つになっていましたが、これらは恐らく祖母が飲んでいた薬ではないかと推定しています。いずれにしても、100年遡って、祖先も含めて薬の来歴をお知らせ頂くと言うのはいかにも厄介な話です。